こんにちは。ディレクタスの谷米です。
第1回のレポートではResponsys社が提唱するマーケティングコンセプトについてご紹介しました。
第2回では、ECサイトの売上拡大施策にフォーカスした「Responsys Interact Suite」の活用事例をご紹介します。

鉄は熱いうちに打て!メール効果が3倍に!

Orbitz

次に旅行予約サイト大手Orbitz社の例を見てみましょう。Orbitz社のJamie Frech氏(カスタマーリレーションシップマーケティング ディレクター)は、ユーザーの興味を的確に捉えることに加え、商品が最も売れやすいタイミングとそれを逃さないシステム環境を準備することが、非常に重要であると語っていました。

ユーザーが商品を購入する直前・直後は、最もメールの販促効果が高いタイミングです。例えば、航空券を検索し未購入のユーザーに対して検索条件にマッチした航空券情報を訴求したり、それを購入したユーザーには更にホテルやレンタカーのクロスセル訴求を行う等です。

Orbitzではこれまでも、上記のようなユーザーの購買行動に合わせたタイムリーなOne to Oneメールを送信していました。航空券を検索し未購入のユーザーの場合は、検索の翌日に自動的にメールを送信していました。しかし、最近その送信タイミングを検索の1日後から4時間後に変えてテストしてみたところ、メールによる売り上げが約3倍になったそうです。“鉄は熱いうちに打て”といいますが、ユーザーの関心が最も高いタイミング(商品検索をしている直後)でアプローチすることができれば、最大の効果を期待できます。

このベストなタイミングを逃さず、いかに興味を持たれるコンテンツ(購入予定の航空券や旅先でのホテル、レンタカー等)を即時に提供できるかが、売上を左右する鍵になるとFrech氏は繰り返し語っていました。

「We miss you!」休眠顧客の掘り起こしプログラムを自動化して大成功

Limoges Jewelry

Limoges Jewelry社のJon Ozaksut氏(Eコマースマーケティング マネージャー)は休眠の掘り起こしについて、マーケターはユーザーの購入行動にばかり目がいってしまいがちだが、まずはサイト訪問に重点を置くべきだと語っていました。

Marketing Sherpaの調査では、一般的なECサイト会員の内、70~75%が休眠状態であると示されています。これほど大きなパイを持つ休眠会員を呼び戻すことが出来れば、全体の売上拡大にもつながります。

Eメールは休眠会員に企業から直接アプローチすることが出来る、数少ない手段の一つです。そこで、改めて一般的なECサイトにおける購買までの流れを掘り下げて考えてみましょう。

一定期間以上サイトへの訪問がないと、以後の訪問はほぼ絶望的になります。

そこで、休眠会員向けのメールシナリオでは、メール内リンクのクリックに重点を置き、サイト訪問を1つの指標として用いることで、休眠会員の呼び戻しを実践しました。

具体的には180日間訪問の無いユーザーに割引クーポンを送り、クリックしなければ4日後にまたアンケートや他のクーポンを送り、休眠会員のサイト訪問を促すシナリオです。

このようにLimoges Jewelryは、休眠会員のシナリオを始め、全配信のメールマガジンから自動配信のシナリオメールへの置き換えを進めました。その結果、メールの配信通数を52%削減したにもかかわらず、クリック=71%up、購入回数=27%up、売上=51%upとそれぞれの値を大幅に向上することに成功しました。

Jon Ozaksut氏は目の前の顧客だけではなく、パイの大きな休眠会員を掘り起こすことが売上拡大の大きな要因だと語っていました。

「Responsys Interact Suite」とは?

今回のコラムでは、現在日本で利用可能な「Responsys Interact Suite」の機能であるメール配信に絞り、各社の例をご紹介させて頂きました。今後はメールに限らず、ディスプレイ広告やスマートフォンのプッシュ通知等、利用可能なチャネルは拡大されていく予定です。

商品を売るための情報を、「誰に」「いつ」「どんな」情報をメールで届ければ良いのかをわかっていれば、それに従ったプログラムを自社で組み、それを実践すれば良いのです。しかし、企業が取得可能なマーケティング情報と、顧客へのリーチチャネルは技術の進歩とともに増え続けています。
その結果、「誰に」「いつ」「どんな」の組み合わせは無限とも言える広がりを持ってきました。手間やコストを抑え、顧客を理解し深い関係性を持ちつつ売上を拡大させること。「Responsys Interact Suite」は、

1:誰でもGUIで簡単にシナリオ設定ができる
2:データと連携して最適なタイミングで自動配信ができる

という点で、その答えを効率よく見つけるための力強いツールと言えます。

谷米 竜馬

谷米 竜馬

ハワイ大学生物学部を卒業後、京都大学再生医科学研究所にて脳発生の研究により医科学修士号を取得。卒業後は大手ECモール企業にて新規媒体開発やECコンサルタントを経て、現在はCRMに重点を置いたマーケティング戦略の立案に従事。 顧客分析から施策の提案を行い、大手クライアントの売上拡大業務に貢献。