日本ではウェブサイトのスマホ最適化が先行し、Eメールのスマホ最適化は一歩遅れている印象を受けます。一方、海外のコラムではEメールのスマホ最適化(※)を先に進め、それに伴ってランディングページ(LP)のスマホ最適化を進めていくという考え方も紹介されています。

今回は、海外でのEメールのスマホ最適化の現状をご紹介します。

(※)海外のデータにはスマホだけでなく、iPadなどのタブレットも含まれます。

メール閲覧の現状

まず、海外のスマホでのメール閲覧の現状をご紹介します。

Litmusの調査によりますと、2013年の第一四半期では43%のユーザーがメールをスマホで開封している状況です。2011年の10%と比較しますと、2年間で4倍以上伸びていることになります。この劇的な伸びに対して、海外のマーケターはEメール、ウェブサイトについてどのように対応しているのでしょうか。

Eメールのスマホ最適化の現状

MarketingSherpaが発表した「2013 Eメールマーケティング ベンチマークリポート」によりますと、「Eメールをモバイルデバイス向けに特別にデザインしていますか」という質問に42%のマーケターが「はい」と回答し、58%が「いいえ」と回答しています。

Eメールでは、約4割のマーケターがスマホ最適化を進めていることになります。

ウェブサイトのスマホ最適化の現状

Adobeの「2013 Digital Marketing Optimization Survey Result」によりますと、27%のマーケターが「ウェブサイトをスマホ最適化している」、21%が「ウェブサイトをスマホ最適化し、アプリを展開している」と回答しています。合計で48%がウェブサイトをスマホ最適化していることになります。

Eメールが先?ウェブサイトが先?

海外のコラムでは「Eメールのスマホ最適化後に、ランディングページ(LP)のスマホ最適化も忘れないで進めましょう」という記事を見かけます。

Are landing pages letting down your email campaigns? (GetResponse)

Email Marketing Mobile Optimization [INFOGRAPHIC] (Campaign Monitor)

このように、Eメールのスマホ最適化を進め、それに伴ってランディングページ(LP)のスマホ最適化を進めていくという考え方もあります。

Eメールとウェブサイト、どちらが先という正解はありませんが、考え方のひとつとして参考にしてみてはいかがでしょうか。

岡本泰治

京都大学卒業後、株式会社リクルートを経て1993年ディレクタスを設立。 航空会社や自動車メーカーなど大手企業のEメールマーケティング戦略を立案・実行し、近年ではマーケティングオートメーション(MA)の導入支援やシナリオ設計、MA導入後のOne-to-Oneクロスチャネル展開設計など、常に最新のソリューションと長年培ってきたノウハウをもとにOne-to-Oneマーケティングを推進。