2016年3月、ディレクタスでは、EC企業 売上ランキング上位100社を対象に、Eメールマーケティング実施状況に関する独自調査を行いました。
その結果、ECサイト売上高ランキング 上位100社のうち40社、全体の4割の企業がスマートフォンを意識したメールを使用していることがわかりました。これは HTMLメール配信企業(67社)の59.7% にあたります。

※ランキング出典
宏文出版株式会社「月刊ネット販売」2015年10月号掲載
第15回ネット販売白書」EC企業ランキングの上位100社
2015年10月~2016年2月末までの配信メールを元に調査。
参考:通販新聞 関連記事

全体の4割の企業がメールのスマホ向け施策を実施

HTMLメールを配信している67社のうち、「レスポンシブ対応」・「リキッドデザイン」など技術的な方法でスマートフォン最適化を行っている企業は20社( HTMLメール配信企業の14.9%)となりました。
また、技術的な対策は行っていないもののメール幅や掲載画像などにスマホを意識した「スマホ意識デザイン」を採用している企業も20社( HTMLメール配信企業の14.9%)ありました。
両者を合わせると、自社のメールマーケ―ティングにおいてスマートフォンでの閲覧を意識し、なんらかの対策を行っている企業は40社に上ります。
この数値は、HTMLメール配信企業の59.7% にあたります。

売上ランキング順位ごとのスマートフォン対応状況の分布を見ると、レスポンシブ対応・リキッドデザインなど積極的なスマートフォン対応は、ランキング上位の企業を中心に分布していました。

レスポンシブ対応率の高い「総合通販」

業種別で見ると、「総合通販」分野が、対象13社のうち3社がレスポンシブ対応。業種別でのレスポンシブ対応率では相対的に高い値となりました。

スマートフォン対応率の高い「衣料品」分野

「衣料品」分野は、対象16社のうち12社がスマートフォンに対応。レスポンシブ対応・リキッドデザイン・スマホ意識デザイン いずれかの方法でスマートフォンでの見やすさを意識したメールを配信しており、スマートフォン対応率 75% は他業種と比べ最も高い値となりました。

根強く残るテキストメール

また、今回の調査では、HTMLメールを使用せず、現在もテキストメールのみでメール配信を行っている企業が20社にのぼることもわかりました。

調査期間中にメール配信を行っていた企業の数は87社。うち、67社がHTMLメールを活用、20社がテキストメールのみで配信を行っていました。
また、調査期間中にメールが届かなかった”未着”が12社、WEBサイト上でメールマガジン登録を受け付けていない“登録不可”が1社となりました。


金倉 英明

イベント制作会社、広告代理店での各種制作業務、グラフィック/WEBディレクターとしてのフリー活動を経て、2012年、ディレクタスに入社。Eメールマーケティング企画制作やPDCAサイクル運営サポートに従事。