あけましておめでとうございます。
株式会社ディレクタスの岡本です。

今年の元旦は穏やかに青空が広がって本当に気持ちのいい日でした。
2017年が皆さまにとって良い年になりますよう、心からお祈り申し上げます。
本年も株式会社ディレクタスを何卒よろしくお願いいたします。

さて2017年は色々な面で大きな変化が起きそうですが、CRM領域のデータマーケティングに関してどんな変化が起きるのかを考えてみました。


1.MAの導入がさらに進み、本格的なプライベートDMPと連動してクロスチャネルでの顧客体験の実現へと進む

2016年は国内でBtoC、BtoBともにマーケティングオートメーション(MA)の導入が進みました。今年はさらに進むと思われます。
私たちはBtoC向けMA(CCCM)の導入や運用を数多くお手伝いしていますが、最近少しずつ増えてきているのはプライベートDMPとの連繋です。
それも従来のCRMデータを核とした「統合顧客データベース」的なDMPの導入を検討されているケースが多く、基本的には連繋したMAを活用してCRM的なコミュニケーションをクロスチャネルで行うことを想定しています。(オンライン広告もそのチャネルの一つとして考えられています。)

今年はこの種の取り組みが本格化すると思います。
オンライン広告やwebサイト、メール、LINEといったオンラインチャネルだけでなく、コールセンターや実店舗などのオフラインチャネルも含めたクロスチャネルでの顧客体験の最適化を目指すので、それらをカバーできるソリューションを組み合わせてトータルでのシステムを構築することになります。

こういったプロジェクトをマーケティング部門が主導して進めることもありますが、情報システム部門の予算で導入することが多いので、情シス部門主導になることもあります。

広告接触から顧客化、商品・サービスの利用、ロイヤル顧客化といった一連の運用をするためには今までになかった組織やノウハウが必要になります。マーケティングなのかサービスなのか判然としない活動になってくる可能性もあります。
ここが今年の大きな課題になると思いますし、ディレクタスとしても取り組みたいテーマです。


2.LINEのMessaging APIを活用することによって究極の1to1が始まる

従来はメールでしかできなかった1to1プッシュをLINEでもできるようになり、昨年は多くの企業で1to1チャネルとしてLINEの活用が始まりました。
まずは一斉配信メルマガのようなコンテンツをLINEを使ってお届けするところからスタートし、進んでいる企業は徐々にMAを活用してメールで実施している施策をLINEでも展開しています。
しかしLINEは本来リアルタイムでのチャットのためのプラットフォームであり、メールとは本質的に異なります。現在の手法ではLINEの潜在力を十分活用できていないと思います。
昨年9月に発表されたLINEのMessaging APIは企業によるチャットボットの活用などを想定した仕組みです。
今のところチャットボットはコールセンター、チャットセンター業務のコスト削減のためのソリューションとして導入が始まっていますが、私は1to1マーケティングでの活用が本命だと考えます。
Messaging APIとMA、チャットボットを組み合わせ、そこにプライベートDMPのデータを連携すると、顧客との対話をリアルタイムで積み重ねながら最適な情報やサービスを提供する「究極の1to1」を実現できる可能性があります。
昨年11月にセミナーを開催しましたが、今年はディレクタスとしてもチャットボットによる「究極の1to1」に取り組みたいと思っています。

以上、私が今年起きると考えている大きな変化を二つ挙げさせていただきました。
ディレクタスはそれらの変化に対応しつつ、皆さまのマーケティング活動が最高の成果につながるように頑張ります。

本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

岡本泰治

京都大学卒業後、株式会社リクルートを経て1993年ディレクタスを設立。 航空会社や自動車メーカーなど大手企業のEメールマーケティング戦略を立案・実行し、近年ではマーケティングオートメーション(MA)の導入支援やシナリオ設計、MA導入後のOne-to-Oneクロスチャネル展開設計など、常に最新のソリューションと長年培ってきたノウハウをもとにOne-to-Oneマーケティングを推進。