イベントレポート

【セミナーレポート】人と人とのつながりを活かす!お客様とのデジタル時代の関係性つくり

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こんにちは。ディレクタスの榎本です。

5月27日(月)開催の弊社主催セミナー「サンリオ、再春館製薬所に聞く顧客エンゲージメント向上のための取り組み ~ Salesforce Marketing Cloud ユーザートーク ~」の第1部にて、「人と人とのつながりを活かす!お客様とのデジタル時代の関係性つくり」をテーマに再春館製薬所の佐々木氏にご登壇いただきました。
今回はその様子をお届けします。

再春館製薬所の強み - Pleaserという存在 –

はじめに、お客様のご満足を追求するために練り上げた社内のあらゆるプロセスのつながりが強みと佐々木氏は語り、その中でも特に強調したのが「お客様プリーザー」と呼ばれる電話での顧客対応窓口の存在です。

一般的にオペレーターと呼ばれる仕事ですが、「お客様プリーザー」という名称の由来にも同社の強い理念が感じ取れました。

お客様プリーザー(Pleaser = 喜ばせる人)
お客様のお気持ちに寄り添い お一人おひとりのお肌に合わせたご提案により ご満足いただき信頼関係をつむいでいく

という明確なミッションを持ち、「お客様プリーザー」がお客様との信頼関係の醸成に大きな役割を担っていると説明されました。
例えばお客様からお手紙を始めとして、手作りの小物や人形、ひいては自家製玉ねぎや生牡蠣なども届くという事実は驚くべきことであると同時に、「お客様プリーザー」を筆頭とした再春館製薬所の信頼関係醸成ゆえの心温まる結果出来事なのだと感じました。

デジタルへの移行 -SMC導入と成果-

お客様との信頼関係を醸成している再春館製薬所も

・電話対応のような個別化されたコミュニケーションが将来的にとりづらくなる
・デジタル上でもスピードをもって個別化されたメッセージを届けたい

という社内の課題からMAツールとして現実的な価格帯、かつオムニチャネル化を見据えSalesforce Marketing Cloud(SMC)を導入しました。

SMCのログ抽出機能やパーソナライズ機能などを活用し、PDCAを短期間で回すことでシナリオ配信施策のKPIを大幅に改善できたとのことです。

成果としては、

・配信時間帯の調整により引上率が110%に増加
・開封率が10%以上増加、引上率116%に増加

と効果が見られました。
しかし、「さて、次はどんなことをしようかな!? と考えるけれどもなにか違和感、、、」と佐々木氏は続けました。

原点回帰「再春館製薬所の目指すところ」

SMC導入により大幅な指標改善という成功を収めながら、「これで本当にいいのだろうか?」「数字が達成できればそれでいいのか?」と佐々木氏は疑問を持ったとのことです。
原点に立ち返り『お客様のお気持ちに寄り添いお一人おひとりのお肌に合わせたご提案によりご満足いただき信頼関係をつむいでいく』そのためには『ダイレクトマーケティングにしかできない、お客様との直接の関係つくりをしないといけない!』という答えを導き出したとのこと。

特に重要と語るのは『お気持ちの変化のタイミングで「人」を介在させることで醸成できるエンゲージメントがある』ということでした。

これから

今後の展望として、デジタルチャネルで「お気持ちの変化」を捉え、「お気持ちの変化」に応じて適したコミュニケーションチャネルでの接点を持つ仕組みを作りたい。
「マイナス」から「プラス」にお気持ちが動くようにしたい。
そして、お客様プリーザーに引き継ぐタイミングをシステムに任せていきたいとお話されました。

実現に向けた現状の課題として
「電話対応にはまだ及ばないので、デジタルコミュニケーションの質を向上させる」
「お客様プリーザーに適切なタイミングで引き渡すテクノロジーが必要」
を挙げました。

最後に佐々木氏は、再春館製薬所にとってのお客様とのデジタル時代の関係性つくりについて、

・各社にとってOne-to-Oneの概念はいろいろ
・大事なのはお気持ちの変化やゆらぎをとらえる臨場感
・デジタルだけで解決しようと思わなくても良い
・人が介在することでやっと本当のエンゲージメントが見えることもある


とまとめて結びの言葉としました。

『お客様のお気持ちに寄り添いお一人おひとりのお肌に合わせたご提案によりご満足いただき信頼関係をつむいでいく』という再春館製薬所さまの理念にディレクタスも寄り添い「お客様のお気持ち」がプラスに動いてもらう手助けをすべく、協力企業としてOne-to-Oneマーケティングエージェンシーとして、これからも全面的にサポートをさせていただきます。

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榎本 和弘
芸術業界から転身し、2017年4月にディレクタス入社。 Salesforce Marketing Cloud(SMC)を活用し「データ抽出・自動配信設定・ログ抽出・レポーティング」を一貫して運用。 2019年6月現在、SMCでの配信実績は約1,500施策以上。