イベントレポート
こんにちは、ディレクタスの谷米です。
昨日から以下のようなLINEビジネスコネクトを利用したリリースが続いています。
[参考リンク] マツキヨ、LINE ビジネスコネクトを導入 – トーク送信で近くの店舗を確認も
[参考リンク] 検索は不要!H.I.S.がLINEトークを使った「海外ツアー紹介」「店舗検索」サービス開始
今回の取り組みはLINE ビジネスコネクトとLINE公式アカウントとの連携を支援するリッチメディア社の「Pipes(パイプス)」を使用し、個々のユーザーへ情報提供を行うサービスです。
我々ディレクタスが提供しているクロスチャネル・キャンペーンマネジメント(以下CCCM)を利用したOne-to-Oneコミュニケーションとはユーザーの行動をベースに企業からメッセージを発信する仕組みですが、今回紹介するサービスはユーザーから発信した情報に基づいたOne-to-Oneコミュニケーションという点で大きな違いであります。そこで上記リリースにあったサービスをマツモトキヨシ社とH.I.S社で早速試してみました。
■マツモトキヨシ
・店舗検索
現在地を送信すると近所の店舗を紹介してくれるサービスです。
入力欄の左端にある「+」をクリックすると、文字以外の入力項目が選択できます。
その右下にある「位置情報」をクリックします。
すると現在地が表示されます。「この位置を送信」をクリックすると、現在地情報をマツモトキヨシ社のアカウント宛に送信できます。
すると送信とほぼ同時に上記のような店舗情報が返信されてきました。そのレスポンスの早さには驚くほどです。条件を見る限り、おそらく現在地から3km程度以内の店舗リストを返信する設定となっているものと推測できます。
大崎ニューシティ店のURLをクリックすると、上記ページヘ遷移しました。
マツモトキヨシに立ち寄りたいユーザーにとっては,非常に便利な機能です。
■H.I.S.
H.I.S.の場合は海外ツアー紹介と店舗検索の2種類のサービスが用意されています。
・海外ツアー紹介
例えば「東京からイギリス」といったワード検索を行うことで、ツアー情報の検索が可能な機能です。
現在は海外ツアーのみ対応となっており、「東京から北海道」等の国内ツアー情報は対象外です。
東京というキーワードでは検索できることがニュースより明らかだったため、試しに弊社の所在地である五反田を検索ワードとして使用してみました。しかし、町名では対応していないようです。
その他、「北海道からアメリカ」や「大阪からアメリカ」を試してみましたが、北海道は行き先が見つからないと表示されたものの、大阪はツアーが見つかりました。
「東京からアメリカ」では無事ツアー検索ができました。
・店舗検索
次に、店舗検索を試してみました。
ワード検索とマツモトキヨシ社同様の位置情報による店舗検索が可能です。
ここで気をつけないといけない点は「終了」と打った上で「お店」と入力しなければ、店舗検索機能に移行できないため注意してください。
上記のように「お店 渋谷」と検索することで、対象の店舗を見つけることが出来ました。
ひとつ気になった点は、マツモトキヨシ社に比べレスポンスが遅い点です。マツモトキヨシ社は送信とほぼ同時に返信が来るのに対し、H.I.S.社は店舗検索と海外ツアー紹介の両サービスにおいて返信が3秒~5秒程度かかりました。こちらは恐らくデータ処理の量に依存しているものと考えられます。
■実際に使ってみて
新しい取り組みとしては非常に面白いと感じたものの、下記のような課題を乗り越える必要がありそうです。
・他のサービスと比較して、サービスの利便性が特別高いわけではない
・サービスそのものの認知が必要
・指定の条件で正確に操作しなければサービスが動かない
位置情報から店舗検索をする機能は、コンビニやATMなどの日本各地に数多く店舗を持つサービスなどが利用すればその利便性がより活用できるのではと感じました。一方で、コンビニやATMは「どのブランドのそれなのか」よりも、「どこにそのサービスが存在するのか」の方が重要であることが多いため、例えば全コンビニやATMの位置情報を網羅した検索サービス(ブランド選択可)などのほうが、ユーザーニーズの本質に合ったサービスとなりそうです。
今回紹介したLINEビジネスコネクトを利用したサービスは、One-to-Oneコミュニケーションの新たな一歩です。今後はサービスの質がより向上し、ユーザーにとって本当に便利なサービスへと徐々に成長していくものだと考えています。また先日のExactTarget Marketing Cloudとの連携により、導入ハードルも下がり活用が進むでしょう。我々ディレクタスもダイレクトなプッシュコミュニケーションのプロフェッショナルとして、LINEビジネスコネクトのデータベースに基づいた運用を準備しております。ご興味ある方はお問い合わせください。
谷米 竜馬
ハワイ大学生物学部を卒業後、京都大学再生医科学研究所にて脳発生の研究により医科学修士号を取得。卒業後は大手ECモール企業にて新規媒体開発やECコンサルタントを経て、現在はCRMに重点を置いたマーケティング戦略の立案に従事。 顧客分析から施策の提案を行い、大手クライアントの売上拡大業務に貢献。