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Salesforceは2025年6月11日(米国時間)、一方向的な“返信不可(do-not-reply)型マーケティングの終焉を掲げ、「Marketing Cloud Next」を発表しました。(Salesforce 公式ニュース)
日本では同年6月13日にセールスフォース・ジャパンが日本語版ニュースを公開しています。(Salesforce Japan 公式ニュース)本記事では英語版公式情報も参照しながら、日本国内での提供スケジュールと注目ポイントを整理していきます。
このMarketing Cloud Nextは、従来のマーケティングオートメーション(MA)を拡張する形ではなく、「全チャネル・全ファネルをカバーする次世代マーケティングプラットフォーム」と位置付けられています。
英語版の公式リリース「Salesforce Announces Marketing Cloud Next – Ends the Era of ‘Do-Not-Reply’ Marketing」は以下のリンクで公開されています。
Salesforce News – Marketing Cloud Next Announcement
リリースでは「This isn’t just a product launch; it’s a strategic reframe of marketing itself.」と述べられ、マーケティングそのものの再定義であることが強調されています。
注意すべきは日本語版(2025年6月13日公開)はこの英語版の抄訳として発表されているため、内容確認の際は英語版も併せての参照が推奨される点です。
(※掲載画像はSales force公開ページからお借りしています。 TOP画像/https://www.salesforce.com/news/stories/marketing-cloud-next-announcement/)
日本での提供スケジュール
Marketing Cloud Nextの日本国内での提供スケジュールは、公式ニュースリリースで次の通り発表されています。
2025年10月:
Agentforce Campaign Creation、Paid Media Optimization、Personalization Decisioning、非構造化データ活用(Data Cloud対応)を一般提供予定。
※Salesforce公式発表時点。2025年11月14日時点では、日本国内でのサービス開始の告知は行われていません。
2025年11月:
LinkedIn連携強化機能を提供予定。
提供時期未定:
Agentforce Lead Management、Segment Intelligence などその他の構成機能。
国内では段階的な提供が予定されており、企業は自社にとって最適なタイミングと機能範囲を把握したうえで導入検討を行う必要があります。
注目ポイント
今回の発表では、従来のMA機能やキャンペーン管理から大きく進化した方向性が示されています。
「返信不可型」から「双方向コミュニケーション」へ
すべてのチャネルを双方向の対話(two-way conversation)に変える設計が明言されています。メール、企業がSMS、Web、広告などを介して、リアルタイムに顧客とつながることが可能になります。
AIエージェント「Agentforce」が中核に
「Agentforce」と呼ばれるAIエージェント群が中心的な役割を担い、マーケティング担当者に代わって、キャンペーンの企画からターゲット選定、コンテンツ生成、配信、成果最適化までの一連のプロセスを自律的に実行できるよう設計されています。
担当者は日常的な設定・運用業務から解放され、戦略立案やクリエイティブ開発など、より付加価値の高い業務に注力できるようになります。
既存ユーザーへの移行配慮
公式発表によると、既存のMarketing Cloudユーザーは既存投資を失うことなく、段階的にMC Nextへ移行できる設計が採用されています。(salesforcereader.com)
クロスチャネル・フルファネル構造
MC Nextはマーケティング、営業、サービス、コマースといった各部門を横断するワークフローを統合し、顧客体験を全方位的に最適化する基盤となる存在となります。(salesforce.com)
Salesforceは、2025年11月20日(木)、21日(金)に大規模カンファレンス「Agentforce World Tour Tokyo」を、東京/品川プリンスホテルで開催する予定です。
当日には最新のケーススタディや、さらなる製品スケジュールの公開が見込まれており注目を集めています。
ディレクタスからも複数の社員が参加し、情報収集を行う予定です。当日の様子は当サイトでも、追ってレポートいたします。