マーケティングコラム

One-to-Oneとはパーソナライズのことではない <前編>

マーケティングコラム

MA(マーケティングオートメーション)を導入し、「One-to-Oneコミュニケーション」の実施が業務上のテーマになっているマーケティングご担当者の皆さま、施策企画時に、そもそも“One-to-Oneマーケティング”とは何なんだろうか?!、と頭を悩ませることはありませんか。(私は時々ありまーす!)
今回は最近デジタルマーケティングの世界でよく使われるキーワード、“One-to-One”について、ディレクタスのマーケター“優”と一緒に再確認したいと思います。

まず最初に弊社代表岡本の著書「BtoC向けマーケティングオートメーション CCCM入門」から言葉の定義を引用すると・・・

『One to Oneマーケティングは、顧客一人一人を把握し、それぞれのニーズにぴったり合うようにカスタマイズされた製品やサービスを提供することによって顧客満足度を高め、顧客のLTV(Life Time Value、生涯価値)を最大化しようというマーケティングコンセプト』
(「BtoC向けマーケティングオートメーション CCCM入門」より)

としています。

そもそもOne-to-Oneというコンセプトは、アメリカで1993年に出版されたドン・ペパーズとマーサ・ロジャーズの共著『The One to One Future: Building Relationships One Customer at a Time(邦題『ONE to ONEマーケティング―顧客リレーションシップ戦略』)』で提示されました。
本のサブタイトルである「Building Relationships One Customer at a Time」は「顧客リレーションシップ戦略」と訳されていますが、One-to-Oneマーケティングはもともとリレーションシップマーケティングの考え方の上に成り立っている、という点に注意をする必要があります。

  • 企業が顧客との良好な関係をつくることによって最終的に収益を最大化しようとするマーケティングコンセプト。

  • 一回の購入による利益を追求するのではなく、一度購入した顧客に満足度を得てもらい、次回以降も継続して購入してもらうことによって長期的に高い収益を上げることを狙う。

  • 顧客が生涯にわたって自社にもたらしてくれるであろう収益であるLTV(Life Time Value、生涯価値)を最大化することが分かりやすい目標となる。

  • さらに、満足度の高い顧客からの情報の拡散や推奨、そして積極的な関与が大きな効果を生む。

One-to-Oneマーケティングの根幹にある
「リレーションシップマーケティング」

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