あけましておめでとうございます。
2015年のデジタルマーケティング業界では「マーケティングオートメーション(MA)」が注目を集めました。(お陰様で弊社でも本も出版できました。)
私は弊社が主に取り扱うBtoC向けMAを「CCCM(Cross-Channel Campaign Management)」と呼んでBtoB向けと区別していますが、BtoC、BtoBどちらも国内での導入が急速に進んでいます。
CCCMによって実現するコンセプトとして「One-to-One」という言葉も頻繁に聞くようになりました。
2016年は多くの企業が導入したCCCMを本格的に運用するフェーズに入ります。One-to-Oneのコンセプトを実現する力=「実現力」が問われる年になると思います。
■One-to-Oneコンセプトを実現するためのCCCMの運用
CCCMの運用とは単なるツールのオペレーションのことではありません。
コミュニケーションのシナリオを設計し、その実現のために必要なデータを洗い出して連繋し、破綻なく継続できるフローに落とし込んで実行するまでの一連の作業全てを指します。
当然CCCMとその他のツールの連繋も必要になります。
プライベートDMP(顧客データ)、分析ツール、レコメンドエンジン、各種メッセージ配信ツールなど多岐に渡ります。
コミュニケーションチャネルの拡大にも対応しなければなりません。
現実的なところではEメール以外にアプリのプッシュ通知、LINE、あとSMSの活用も始まりました。
広告配信との連携も進展しそうです。
ビジネス上のインパクトを考えると、既存顧客向けの広告配信よりも既存顧客データを基にしたlook alikeや機械学習による広告配信セグメントの拡張に重点が置かれそうです。
チャネルごとに送り届けるコンテンツも用意しなくてはなりません。
セグメントを細分化するとコンテンツも必要になり、ここが最大のボトルネックになるケースがあります。
また、現実の運用ではデータ連携など一連のフローが常に想定通りに流れるとは限りません。様々なトラブルが発生します。
複数のプログラムが自動化されて回り続けている中でデータ連携にトラブルが発生したら、その復旧は大変です。
そういった問題にも対処できる現実的なプログラムに落とし込んでおく必要があります。
■コンセプトを「絵に描いた餅」にしないために
こうしてOne-to-Oneのコンセプトを(トライアルでなく)継続実施可能なシナリオとして実現する力がここでいう「実現力」です。
実現できなければどんな素敵なコンセプトも「絵に描いた餅」に過ぎません。問題はそのコンセプトを実現する力=「実現力」です。
2015年はツールを導入したことがニュースでしたが、2016年は「それで?」と結果が問われる年になります。
2016年のディレクタスはOne-to-Oneコンセプトを実現する会社としてお客様のお役に立てるよう、全力で走りたいと思います。
本年もよろしくお願いいたします。